奈良県公立高校入学者選抜の変更
入試制度変更時期・対象学年
令和8年(2023年)3月に実施される令和8年度入学者選抜から実施されます。
対象学年は2023年4月に中学校に入学した現中学1年生からが対象になります。
変更点
現行 | 令和8年度入学者選抜から | |
---|---|---|
選抜方法 | 特色選抜(2月中旬) 一般選抜(3月上~中旬) |
共通選抜(3月上旬) |
第2希望校 | なし | あり |
調査書(内申点) | 第1学年:なし 第2学年:5点×9教科=45点 第3学年:5点×9教科×2=90点 合計:135点 |
第1学年:(観点3)3点×9教科=27点 第2学年:3点×9教科=27点 第3学年:5点×9教科×2=90点 合計:144点 |
共通選抜試験
現行では2月中旬に特色選抜入試、3月上~中旬に一般選抜入試が行われていますが、令和8年度入試からは原則としてすべての公立高校で3月上旬に共通選抜入試を実施します。
第2希望校申告
現行では第2希望校の申告はできませんが、令和8年度入試からは第2希望校の申告ができます。
- 出願者が募集人員に満たない学科・コースについて、第2希望者の合否判定を行う。
- 専門学科や特色あるコース等は、募集人員の一部について、第2希望を含めた合否判定を行う。(募集人員200名中、160名は第1希望者のみで合格者を決定。その後、残りの40名を第1希望者・第2希望者を合わせて合否判定など)
調査書評価(内申点)
現行では第2学年:5点×9教科=45点、第3学年1学期:5点×9教科=45点、第3学年2学期:5点×9教科=45点の計135点満点を、第1学年:(観点3)3点×9教科=27点、第2学年:(観点3)3点×9教科=27点、第3学年1学期:5点×9教科=45点、第3学年2学期:5点×9教科=45点の計144点になります。
- 第1学年と第2学年の観点3とは、通知表の各教科の「主体的に学習に取り組む態度」の評価のことで、A=3点、B=2点、C=1点となると思われます。具体的な評価の基準は、奈良県教育委員会より各中学校に明示されるとのことです。
- 「主体的に学習に取り組む態度」では、授業中の学習態度や提出物が評価に大きく影響しているようです。2022年度までの通知表で実際につけられた評価を見ていますと、定期試験の1週間前に配布される試験範囲表に記載されている各教科の提出物(問題集やノート)、また実技教科で多い授業中に指示された提出物については、提出しなかったり提出を忘れたりすると評価に大きく影響しています。また、ノートなどで独自の工夫をして積極的に取り組んでいることがわかる場合、+の評価をしてもらえるケースもありました。
- 学校でその日学習した内容は、遅れずに必ずその日のうちに復習し、問題集などもその日のうちに終わらせておくことが大切になります。
変更点を踏まえて
- 現行では中学1年生の成績は入試では使用されておりませんでした。しかし現実問題として1年生でサボりまくっていた子が2年生になって急に良い成績になることはほぼありませんでした。ですから基本的に1年生でも今まで通り、普段からしっかり学習する習慣をつけておくことは変わりありません。
- 1年生の1学期の始まったころは小学生気分が抜けずにいる子がいます。小学生の間はやらないといけないことは学校の先生から宿題として出され、言われたことだけをやっていれば良いことが多かったはずです。中学生では基本学校の先生から宿題としてやるべき範囲を示されることはありません。中学生の勉強では、自分でやらないといけないことを考えて、自分で学習を進めていく必要があります。この気分の転換を遅くても入学式までにしておかないといけません。これができないと1学期の中間試験前に提出物が間に合わなくなる可能性があります。
- 学校でその日学習した内容は、遅れずに必ずその日のうちに復習し、問題集などもその日のうちに終わらせておくことが大切になります。そのため小学校の間から日々の学習習慣を身につけるようにしておくことが必要になります。
- 現行では国語・英語・数学の3教科で行われている特色選抜の学力試験も、すべて5教科行われる共通選抜になりますので、公立高校を受験する場合、理科・社会も入試に向けてしっかり学習する必要があります。
- 第2希望校まで申告できることになりましたが、現在の特色選抜を行っている高校のうちどれくらいの高校が第2希望者の枠を設けてくれるかは今のところ不明です。第1希望に不合格だった場合に第2希望校で判定してもらえるのは、定員割れを起こした学校のみになります。2023年度入試で定員割れになった高校は、特色選抜入試で山辺高校、高円芸術高校音楽、添上高校、二階堂高校、桜井高校英語、五条高校普通、御所実業高校、宇陀高校、磯城野高校の一部コース、高取国際高校国際英語、王寺高校の一部コース、大和広陵高校、奈良南高校、十津川高校です。一般選抜入試では、五条高校普通、奈良北高校数理情報、大和広陵高校です。奈良県北部から通える高校で2022年度に定員割れしたのは、奈良北高校数理情報、高円芸術高校音楽、添上高校、二階堂高校、桜井高校英語で、この内奈良北高校数理情報、高円芸術高校音楽、桜井高校英語は定員割れになる年の方が珍しいですので、実質第2希望校での合格は難しいと考えておいた方が良いと思います。特に中上位の高校を第1希望とされている場合は、第2希望校はほぼ考えない方が良いことになります。